« 猫と人との関係今昔 | トップページ | ガチャ子さんの健康サイクル »

2010年2月13日 (土)

微妙な反応

 父の許しが出て、晴れてウチの子となった不思議模様の子猫。けれども、独特な雰囲気の姿形に家族の反応は何とも微妙なものでした。

「変わった毛並みだね。何猫って言うんだろう。ミケじゃないし……。」
「……猫っていうより、大きなネズミみたい」

 しかも、その子猫はニャーともミーとも鳴くことができず、口を開けば「アン、アン」聞きようによっては「ワンワン」と聞こえてしまう。

「猫なんだから、ちゃんとニャーと鳴け」と父に言われる始末。

 ともあれ、まずは落ち着いた環境に置いてやろうと、私が使っていた和室にトイレと飲み水を準備して、ひとりにしておいた、ところ、すぐに中で大騒ぎ。みぎゃみぎゃガリガリ、ガリガリみぎゃみぎゃ……。私の部屋のふすま風ドアはあっという間にぼろぼろ。それでもしばらくはひとりにさせておいた方がよいのではと思ったのだけれど、大騒ぎはいっこうに止まない。

 その様子を見ていた父が一言。「かわいそうだ、出してやりなさい」
 出された子猫は大喜びで、皆が居るリビングダイニングをうろちょろ。ソファや窓際の台に上ったり降りたりを繰り返していました。

 そのうちに夕食の時間になり、お膳の上が徐々に整えられていきます。我が家の食卓は椅子を使わないタイプのもの、つまり、私たちはサザエさん一家よろしく床の上に座って食事をしていたのでした。当然、たとえ子猫であっても食卓の上にはすぐ手が届いてしまいます。

 猫が手を出しそうなおかず類は、皆が席に着いてから運ぼう、ご飯をよそったお茶碗ぐらいは出しておいても大丈夫だろう、と思ったのが甘かった。
 ふと見たときには、食卓の上にあった母のご飯茶碗に顔をつっこみ、白いご飯をがふがふと食べる子猫の姿が―。

 「だめでしょ!」と茶碗からすぐに引き離したけれど、本人ならぬ本猫は何がいけないのかわからない風情で、舌なめずりをしながらきょとんと私の顔を見つめるばかり。

 母はそんな子猫を見て笑って言いました。
「毛並みもガチャガチャ、やることもガチャガチャ」

 こうして、不思議模様の子猫はガチャ子さんになったのでした。

 そして教訓が一つ。静かで落ち着いた自分だけの環境を好まない子猫もいる―。

« 猫と人との関係今昔 | トップページ | ガチャ子さんの健康サイクル »

昔話」カテゴリの記事