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2010年3月16日 (火)

ガチャ子さん、鳴く その一

 子猫時代、ニャーとは鳴けずにアンアンもしくはみぎゃみぎゃと鳴いていたガチャ子さんも、長ずるに従って猫らしく鳴けるようになりました。
 けれども、寄る年波には勝てないのか、最近はかなり気合いを入れないとニャーと鳴けないようです。普段はアオアオ、機嫌が悪いときには怪獣もかくやというばかりの、とても猫とは思えない鳴き声。

 先日も、動物病院からの帰りに乗ったタクシーでギャオギャオと鳴いてくれました。
 すると、運転手さんが突然「ちょっとすいません」と路肩に駐車して車を降り、トランクの点検を始めました。

 「すいません、なんだかギーギーという音が聞こえたのでトランクが空いているのかと思って。でも、何の音だろう。まだ聞こえる」

 「あの、もしかしてウチの猫の鳴き声ではないかと」

 「え、あっ!」

 「……すいません。騒がしくて」

 注射に怒ったガチャ子さんの鳴き声が猫のそれとはほど遠かったため、勘違いしたようでした。恐るべし、ガチャ子さんの怒り声。

 怪獣声を出すのは、お医者さんへの行き帰りだけではありません。私が電話で話しているときにもほとんど毎回出します。あまりにうるさいのと変な声で可笑しいのとで、話の中身がわからなくなってしまうことさえあります。電話の相手が猫に詳しい人だと「あ、猫?」とわかってくれますが、そうではない人の場合には「いったい何の音?」と思っているのではないでしょうか。
 特に仕事の電話をしているときには、怪獣声は本当に困ります。

 このほか、お客さんが来たときにも、フレンドリーとは決して言えない声で鳴きます。かつてのお客さん大好き猫と同じ猫とは思えません。
 「誰だい?いったい誰だい?何しに来たのさ、ここはアタシのウチだよ」といわんばかりにあおあおと鳴きたてます。
 一度など、お客さんと打ち合わせをしているそばへわざわざやってきて、
 「なっ!!」と強い調子で抗議の声を上げてくれました。
 そのあと私が必死になってお客さんに頭を下げたのはいうまでもありません。

 ガチャ子さん、ここは確かにあなたのオウチだけれど、私の家でもあるんだけどね。

 飼い主の思いなど一顧だにせず、自分の好きなように振る舞うガチャ子さん。
 はいはい、あなたがこの家の女主人ですよ。

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