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2011年1月14日 (金)

愛しのモコモコ

 冬になると思い出すエピソードがあります。

 毛糸でできたモコモコのセーターや靴下が大好きな猫の話をよく聞きますが、ガチャ子さんもご多分に漏れずそうでした。
 冬、飼い主やその家族の隙を見澄まして洋服ダンスの引き出しに手や頭をつっこみ、毛糸のセーターを引っ張り出そうとするガチャ子さんに何度ストップをかけたことか。もちろん、タンスの引き出しをきちんと閉めない人間の方が悪いのですが、そうかといって好きにさせておくと、セーターをかじりにかじって穴を開け、毛糸を飲み込んでしまうことになります。

 でも、怒られても怒られても、毛糸の誘惑には勝てないようで、ガチャ子さんが元気な間は毎年のように家の中でその攻防が繰り広げられたのでした。
 大きなセーターやカーディガンを口でくわえ、よたよたと家の中を歩き回るガチャ子さんの姿は、叱らなければならないものでありながら、やはり可笑しいというか可愛いというか……。飼い主としては少々複雑でした。当時デジカメがあったら、絶対に撮っていたと思います。

 ガチャ子さんが特にお気に入りだったのはモヘアのカーディガンやセーター。でも、これらはおしゃれ着のことが多いので、人間側のガードは堅くなります。それで次に目をつけたのはバルキーソックス。当時、バルキーソックスを愛用していたのは、父と母と私でした。ガチャ子さんが特に気に入っていたのは、父のもの。履き替えのちょっとした隙にソックスを抱えて、ウーウーうなりながら囓ったり、抱え込んで後ろ足で蹴ったり。
 モヘヤのカーディガンとは違って糸が太く、少々囓ったところでちぎれるようなものではなかったのでバルキーソックスで遊んでいても目こぼしされることが多く、ガチャ子さんはモコモコなるものへの「愛」をソックス相手に存分に発揮していたものでした。

 ガチャ子さんが遊んでいたバルキーソックスが、父の、それも、洗濯する前のものだったことについては、あえて見ぬふりをしていた母と私だったのでした。

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