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2013年9月 9日 (月)

リンリンの病院デビュー

 随分と早い段階で抱っこができるようになったアンズは、すでに病院デビューを果たしましたが、遅れること数ヶ月。先日、数秒だけなら抱っこができるようになったリンリンも初めての病院へ。

 準備は数日前から。おやつをキャリーの中へ置き、抵抗感を減らすように試みました。でも、何かを感じたらしいリンリンはちょっと警戒気味。それでもそれなりにキャリーの中に入って食べるようになったので、いざ決行、のはずだったのですが、病院行きの当日、私から不審なオーラが出ていたようで、リンリンの警戒警報は鳴りっぱなし。おやつやドライフードを置いてもキャリーの中を覗くばかりで入ろうとしません。

 存外賢いのね、と感心しつつ、最後の手段。タオルにまたたび粉をふりかけてキャリーの奥に入れたところ、まんまと釣れました。

 少しばかりキャリーの外に出ていたおしりを軽く押し、ドアを閉めたとたん、中で大暴れ。でも、入ってしまえばこっちのもの。
 不安そうなアンズの視線を背に受けながら、ナオナオ鳴くリンリンを連れて病院に赴いたのでした。

 行きのタクシーの中では鳴き続けていたリンリンでしたが、病院についてしばらくするとあきらめたのか、静かになりました。診察台の上でキャリーの中から出された後も、アンズのように診察室中を駆け巡ることもなく、ガチャ子さんのように怒りまくって爪を出し威嚇することもなく、おとなしく健康診断を受け、ワクチンを打っていただきました。

 アンズに副作用が出たことから、ワクチンをリンリンに打ったものかどうか迷いましたが、副作用がより出にくいワクチンに変えたこと、特に最初の2回は1年ごとに打った方が良いことを先生から説明していただき、打つことにしました。

 帰りのタクシーではとてもおとなしく、問題なく帰宅。玄関のドアを開けると、リビングの内扉の向こうにアンズのシルエットが映っていました。気が気でなくて、といったところだったのでしょう。
 ちなみに私が仕事から帰った時に、内扉のすぐ向こうで私を迎えてくれるのはいつもリンリンだけです。この時のアンズの心配ぶりがわかろうというものですね。

 さて、帰宅直後、リンリンはアンズと鼻を突き合わせてまずご挨拶。その後押し入れの中に入り込みました。いつもはあまり押し入れには入れさせないのですが、緊張しただろうということで、この日は特別に目をつぶりました。

 ところが、しばらくすると妙な呼吸音が。リンリンの様子を見てみると、まるで犬のように口を大きく開け、荒い息をしています。体に触れても嫌がらないものの、耳がいつもより熱くなっており、室内とは言え昼日中なのに瞳がまん丸。
 水の入れ物を鼻先に持って行っても飲まず、押し入れから出て、荒い息のまま室内をうろつき始めました。

 これはおかしい。そう思い、すぐに動物病院の先生に電話でお尋ねしたところ、「慣れない通院による影響ではないか」とのお話でした。

 たしかに、ワクチンの副反応にしては時間が経ちすぎていますし、うろうろと歩き回るのも変です。初めての病院行き、しかも、アンズと引き離されて一人で、ということで過度の興奮状態に陥ったと判断する方が順当のようです。

 とはいえ、このまま放置して良いものか……。この時、病院の待合室に貼ってあった、熱中症対処のポスターのことを思い出しました。

 荒い呼吸と急激な体温上昇。原因が身体的なものか精神的なものかの違いはあれど、症状はよく似ています。要は熱が下がりやすいようにすれば良いのだろう。ということで、ポスターに書いてあったことをしてみることにしました。

 難しいことではありません。水で濡らしたタオルを、首の後ろや足の付け根に押し当てるだけ。幸いなことに、興奮しているものの私に対して攻撃的な反応は見せません。側に寄れますし、触ることもできます。それなら、タオルを押し当てるという慣れないやり方をするより、ぬれた手で撫でながら冷やした方が良いかも。そう思い、水道水で手をぬらしては、首の後ろ、耳、前足の付け根を順繰りに触れて冷やすことにしました。

 時折、近くにすわりこんで心配そうに見守るアンズの耳で、リンリンの体温との違いを確認しながら。

 濡れ手マッサージを始めてから数分後、荒い息の下、喉を鳴らし始めました。ハアハアとごろごろのセッションです。
 「今はゴロゴロ言わなくても良いから」そう宥めながらなおも、手をぬらしては撫でる、手をぬらしては撫でるを繰り返しました。

 20分ほどもそうしていたでしょうか。少しずつ呼吸が落ち着き、瞳孔も細くなっていきました。 

 側で見守っていたアンズも、テレビの裏に移動。もう大丈夫、そう判断した私は、ほっと息をつきました。

 アンズは、ワクチンを打った翌朝に発熱しましたが、リンリンは「知恵熱」が収まった後は平常通り。食欲が落ちることもありませんでした。ただ、やはり不安な気持ちが残っていたのでしょう。その日はいつもにまして甘えっ子でした。しばしば私の側に来るリンリンを、ゆっくり撫でて宥めてやりました。

 人の子どもでも、過度に興奮したり泣きすぎたりすると熱を出すことがあります。それと同じようなものだったのだと思います。

 でもね、今年の秋には満二歳になるのですよ、リンリンは。

 もしも外猫生活を続けていたのなら、何度かの恋も経験した立派な大人の男猫になっていたはず。
 なんだかね、と思いつつも、私もアンズもそういうリンリンがかわいいのですから、仕方がありませんね。

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 「あーびっくりした。藻塩がボクだけを変なところに連れて行くからいけないんだよ。」

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 「なんだかこっちまでどっと疲れちゃったわよ」

 はいはい、ふたりとも、お疲れさん。

 
 

 

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